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もちろん生理的に嫌いな相手と結婚する必要はまったくないし、自分にとって相手がいい人でなければ困る。
結婚という関係を取り結ぶうえで、この相手ならいいのではないかという基本的条件は2つあると思う。
ひとつは、その人ががまん強いことである。
結婚ほどフラストレーションの多い人間関係はない。
つまらないことにいちいち目くじらを立てて、好悪の感情をあらわにされたのでは周囲との間にも波風が立ちすぎる。
できれば、嫌なときでもその気持ちを顔色に出さない人が望ましいのである。
もうひとつの条件は、ギブアンドテイクができることであろう。
世の中には、人からしてもらうばかりで、自分から返すことのできない人が多いものだ。
わがままな性格は失格である。
ひらたくいえば、がまん強いかどうか、わがままではないかという2点が基本的なチェックポイントになる。
しかしこの2点に合格しているからといって、喜んで結婚を勧めるわけにはいかない。
2人がお互いの人生を悔いのないものにするには、さらに深く突っ込んでチェックをしなければならないのである。
結婚は相手と自分との純粋で個人的なつながりのうえだけに成り立つものではない。
くわしくは後で述べるが、結婚とは契約による人間関係だから、それぞれの目的をお互いに許容することができ、権利・義務の内容を合意できて初めて成り立つ。
2人がお互いの印象、人格・性格を見つめ合うだけで結婚を決めてしまったとしたら、それは恋愛と結婚の区別がついていないためである。
本当にこの相手でいいのかどうかを決める契約のチェックポイントは2つある。
人生という長い期間で考えた場合に、こういうことをしたい、これだけはしたいということを私たちはたくさんもっている。
その中でもっともしたいことは何だろうか。
その、自分の人生でいちばんしたいことを、この配偶者とならできるだろうか。
それがチェックポイントの第一である。
以前、ある有望な若いバレリーナが、18歳で、親子ほども年の違う師と結婚した。
バレーをプロとしてやっていくためには、毎日厳しいレッスンを続けなければならない。
配偶者がサラリーマンであっては、公演があるごとに負担をかけてしまう。
のみならず、つねに師とともにいれば、より高い技術も感性も磨くことができるに違いない。
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